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Wednesday, February 28, 2007

反戦バス「テキサスの黄色いバラ」号はきょうも行く。

228yellowrosebusお腹に「いますぐ米軍をイラクから撤退させよう」と書いたバス、「テキサスの黄色いバラ」を仕立て、全米で反戦活動をしているジム・グッドナウさんについては以前書いたきょうは、その追加取材にやって来た。

228businside_1今回バスを停めたのは、バージニア郊外の住宅街。バスの中は、ご覧の通り、草の根反戦活動の立て看板や、ビラなどのツールで一杯。

228dontattackiranジムは、この日、この反戦バスを運転し、バーモント州で開かれる反戦集会に向けて1人、出発する。出発風景の映像を撮ることにするが、エンジンがなかなかかからない。

この「黄色いバラ」号、じつは、エンジンの起動が、運転席だけでなく、バスのお尻部分についているエンジンのイグニッションを動かすところから始まる。実にアナログな感じ。

ジムが無事お尻エンジンの起動に成功すると、見守る彼のお仲間達からは、歓声があがる。
さらに、煙ももくもくと上がる。いいんかいな、コレで。戦争は反対するけど、環境にはあまり優しくない感じがするなあ。。

しかし、ちなみに、バスのお尻には「イランを攻撃するな!」という新たなメッセージも加わって、パワー満点である。

22jimandbobhugアメリカ全土津々浦々を運転して回るジムの生活は、基本的に他人の家に善意で泊めてもらう、というヒッピー的なもの。

今回ジムが泊まったボブ・バンデビアーさん(写真向って左)は、御歳80歳を越えている。
第2次世界大戦(!)の戦争時にエア・フォースにいたという退役軍人である。
彼の家には、
60-90代の「活動家くずれ」が夜な夜な集まり、平和ディスカッションをしたりして、過ごしている。

しかし、平和バス、といっても、反感を買うこともある。
「今すぐ米兵を連れ戻そう」というバスのメッセージが気に食わなかったのか、今回は、こんな中傷メールが「イエローバス」の正面に貼り付けてあった。近所の人がやったと思われる。

「(このバスオーナーは)わざとばかの振りをしているのか?それとも天然なのか?」

ジムは、そんな中傷にもめげず、張り切って反戦活動をしている。「気にしない」のがストレスを貯めないためのコツ、なのだろう。

228jimcrossontheroadさらには、オン・ザ・ロードといこう、ということで、ハイウェイを運転中のジムさんを、バスの中からも撮影したりして、きょうの取材は終了。ハイウェイに出ると、沢山の人が、ジムのメッセージを見て、クラクションを鳴らしてくる。直に人々のバスへの反応が見れて、撮影は至極楽しかった。

(参考)
ジムさんのサイトはこれ

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Sunday, February 25, 2007

アル・ジャジーラやらオスカーやら。

222joshbetter2.22ーアル・ジャジーラの英語放送が06年11月に開局したことは、以前取り上げた。いろいろな経緯を経て、きょう、そのワシントン支局内の取材がとうとう実現することになった。
とはいっても、東京から取材チームが来ているので、私は直接関わってはいない。しかし、開局前に長い取材交渉をしたこともあって、東京チームの取材に、少しだけジョインし、アル・ジャジーラ英語放送のワシントン支局内にとうとう潜入。

スタジオではなく、ニュースルームにお邪魔したのだが、とてもモダンな設備に、PDPのTVがあちらこちらにかけてあったり、オフィス家具もデザイン性のあるものがおいてあったり、働きやすそうな「普通のオフィス」といった感じ。そして、元海兵隊で今はアルジャジーラの軍事記者として勤務している、ジョッシュ・ラッシング記者のオフィスで撮影。

ジョッシュについては、今までこんなことあんなこと、いろいろと書いて来たので、あえてもう書かないけど、やっと彼が本当に働いているところを見ることが出来て、うれしい。

普通の記者(や、私たちTVディレクター)と同じように、取材の電話をかけ、デッドラインを気にしながらアポイントをいれ、カメラマンを伴って、タクシーでインタビューに出かけて行った。アメリカでは、あくまでも「中東のテレビ局で、ネットでしか見れない」という日陰的な扱いしか受けていないものの、ラッシング記者には、彼のバックグラウンドを生かして、ぜひがんばってほしい。

225kenwatanabe2.25ーオスカー(アカデミー賞)授賞式。あまりに寒い日だったので、DC市内のバーで「オスカーパーティ」に参加する予定を取りやめ。
友人のジーンと共に、アパートでスナックとワインをつまみに、TV鑑賞することにする。

スピーチや、プレゼンスでは、やはり「The Queen」で主演女優賞受賞のヘレン・ミレンと「The last king of Scottland」で主演男優賞受賞のフォーレスト・ウィティカーが印象的だった。

日本の菊池凛子が「バベル」での助演女優賞を狙っていたが、「Dream Girls」の新人、ジェニファー・なんちゃらにさらわれた。リアリティーTVショー「アメリカン・アイドル」でアメリカ中に知名度と注目度が高い彼女が、受賞しない訳がないし、オスカーはなんだかんだ言ってアメリカの映画の賞だから、アメリカ人に「ひいき」なのはあからさまなのだ。

プレゼンターでは、われらが渡辺謙が。
そして新ボンドのマイ・ダニエル・クレイグ様が、まぶしいタックス(タキシード)姿でご登場。

授賞式は、アメリカ西海岸のパシフィック・タイムで開催される。
よって、すべて終わると現地の西海岸では夜9時、アフター授賞式パーティタイムへ突入の時間なのに、東海岸では夜中12時。。歓声をあげて見ているうちに、私はおねむに。。おやすみなさい。

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Thursday, February 15, 2007

元従軍慰安婦、議会公聴会で発言。

215comfortwomanaustralia日本語の名前を書いた紙を部屋の前に貼られ、その部屋に夜な夜な帝国日本陸軍の兵士がやって来て、私を辱めるのです。。
アメリカ議会下院の議員たちを前に、こんな衝撃的な発言が、次々と繰り出される。きょうほど、日本人であることが恥ずかしかったことはない。

米議会下院アジア太平洋小委員会で開かれた"Protecting the Human Rights of 'Comfort Women"という従軍慰安婦問題についての公聴会を取材した。

元従軍慰安婦3人が証言した。中でもオランダ系のジャン・ルフ・オヘルンさんは85(!)歳。オーストラリア在住である。ワシントンDCにも同様の組織があるが、オーストラリアの「Friends of "Comfort Women" in Australia (FCWA)」という草の根団体に所属して、日本政府に謝罪を求める活動をしている。

素人考えでは、何で
「日本政府に謝罪を求めるための手助けを、アメリカ議員に要請するのか」とも思える。

しかし、日本政府の膠着的役所的な対応に不信感を抱いている彼女らが、「世界の警察、アメリカ」または、「日本の親分であるところのアメリカ」に応援を求めている、という構図。

外交的、国体的にいろいろ込み入った事情があるのだろうが、女性として精神的、身体的な苦痛を乗り越えて、ここに今堂々と立っている彼女たちに、日本政府として謝れない理由が、一体何かあるのだろうか。

それに従軍慰安婦は多くが高齢化している。70代、80代を迎えた彼女たちが納得して人生を終えられるように、日本政府がきちんとケアをしてあげてほしい、と思わずにいられない。

06年の更新がここここにあります。

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Wednesday, February 14, 2007

雪のアイオワに閉じ込められて。。

214cowboyhats飛行機が飛ばない。。アイオワ6日目のけさ、まだ飛行機は飛ばず。

予約した飛行機の便がリスケジュールにリスケジュールを重ねて、夕方飛ぶ?かもという状態である。ジェシカの勇姿は、私がぐうぐう寝ているアイオワの朝に、日本の夜のニュースで流れたとの、メール連絡が入る。ひとまずよかったが、このまま雪のアイオワに閉じ込められるのか!?

とりあえず、することもないので、体力がリカバリーした後は、Hカメラマンと、きのうの牛馬競り会場近くの馬具ショップをのぞきに行く。写真はカウボーイハットの棚である。そこでウエスタンブーツを衝動的にお買い上げし、至極ご機嫌のテディ。正真正銘の馬乗りのためのブーツらしいが、なかなかアーバンユースにも、おしゃれな品物だったのだ。

それにしても、この店の品揃えは圧巻のひとこと。ブーツだけで100種類くらい、乗馬用のジーパンやシャツ、馬具から馬の蹄鉄型のアクセサリーまで、充実した商品ラインナップ。

211desmoines夕方、ようやく雪のアイオワを後に、ワシントン行きの便が飛んだ。Hカメラマン(写真の人)は「このままテディはアイオワにアパートを借りて、来年の党員大会まで取材することになるんじゃないか」なんて笑えない冗談を飛ばしていた。

以上、この、実に何もない「ザ・アメリカのど田舎・アイオワ」が大統領選に及ぼす影響について、テディがお伝えしましただ。。

後日談/アイオワでは食事するところが、ファストフードか、カロリーの高いチェーンレストランしかなかった。しかも、寒くて雪に閉ざされているので、食べることくらいしか、することがなかった。案の定、帰ったら3kgくらい体重が増えていた。。口惜しい。。。(しかも、今日は、バレンタインデーじゃねーかよ!!おい。)

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Tuesday, February 13, 2007

アイオワ州参りの共和党候補、ロムニー氏にジェシカが熱く迫る。。

イリノイからアイオワへ、名付けて「まだまだ先だけど、こんなに盛り上がっているアメリカ大統領選08」ロケ5日目。

雪嵐が明けたアイオワの朝は、一面真っ白。片側4車線のだだっ広いハイウェイの、脇に何台も「突っ込ん」だと見られる車が、立ち往生している。昨晩の嵐のひどさをまざまざと思い起こさせる。

213mittromneyしかし、州都デモイン市にある、牛馬競り会場の集会場だけは、熱気でむんむんしていた。CNNやFOXなどナショナルネットワークの有名記者の姿も見える。
オバマの立候補宣言から3日後のきょう、共和党の大物政治家ミット・ロムニー氏も、公式立候補を表明した。ロムニー氏は、けさ地元のミシガン州で第一声を挙げた後、その足でアイオワ入りしたというわけだ。
ロムニーといえば、2006年末までマサチューセッツ州知事だった政治家である。当時から大統領選出馬を目されていたけれど、とうとうというかやはり出馬、とあいなった。テディがボストンに住んでいた時は、チャールズ川のお掃除ボランティアの取材などで、生の本人に接したこともあるし、ボストンのローカルニュースを見ていると、彼が出てこない日はないんじゃないかというくらい、テディにとっては「身近な存在」だった。
184pxmitt_romney_2007_profile_portrait
「Mitt for President 」「Iowans for Mitt」こんなサインを掲げた人が、続々と会場に集まり、熱心にロムニー(写真)の演説を聞いている。おとといオバマが来た時も「オバマを大統領に!」「アイオワ州民はオバマを支持します」なんて、熱烈なサインを掲げていたような気がしたけど、きょうは一転して、ロムニー支持者が集まっている。きのう取材したアイオワの市民団体のジェシカが、「アイオワ州民は、候補者がアイオワに来たときに、会いに行くのが義務だと思っている」と言っていたが、本当にその通りのようだ。

ただ、きょうの聴衆は、オバマの聴衆とは異なった、「保守層」の人々。ロムニーの演説会場を埋め尽くした300人あまりの人は、ほとんどが白人の裕福そうな紳士と婦人たち。中には、ロムニーの支持基盤であるモルモン教徒と、共和党の主な支持基盤である右派クリスチャンも含まれていると思われる。支持基盤ごとに、集まる人の人種もバックグラウンドも、服装までもが似ているのが面白い。

演説は30分ほどで終わり、聴衆は、帰ろうとするロムニーとその奥さんに握手を求めて群がった。
ちなみにロムニー氏は5人の息子がいて、そのうち2人が、父の「立候補表明ツアー」に付き添い。多発性硬化症(multiple sclerosis)を患っていることで知られている、奥さんのアンさんもにこにこと傍らで握手をするなど、家族ぐるみのキャンペーンで、保守層に「家族の価値”ファミリー・バリュー”」をアピールする。ロムニーは、本当に政治家としての貫禄がある。一緒に旅していたHカメラマンは、ロムニーを、「もっとも大統領らしく見える候補者」と評した。

そこへ、くだんの(前日の投稿を参照)市民団体「アイオワ州民・分別ある税金の使い方を考える会」のジェシカがにじり、にじり、と握手の輪の中に入って行く。行け、われらがジェシカ!ロムニーに、アイオワ州民を代表して、厳しい質問をぶつけるんだ!

われわれの熱い期待を背負って、ジェシカはロムニーにとうとうリーチ、「写真を撮ってもらえますか?」まずはツーショットの写真を撮ったあと、きりりと候補者に向き合い握手をしながら、
「われわれの税金がペンタゴンに大量投入されているのは、納得いきません。大統領になったら、改善してもらえますか?」とロムニーを直撃した。

すると、老獪な政治家のロムニー氏、にこりと笑いながら「Consider it done!(任せなさい)」と一言。

われわれのカメラマンH氏が、このやりとりを一部始終とらえた。勇敢に質問するジェシカの様子が良く、日本のTVのニュース企画として、プライムタイムの番組に”売れ”た。

「アイオワ州民はすごい。ただ雪に埋もれているだけでなくて、中央政治のことを一人一人が考えている。」そんな印象を与えるための企画だったが、嘘偽りやらせの一切ない、本当のことなのだから、すごい。日本で、地方都市の力が中央政治を変えるようなことは、あまり聞かないし、ありえない。アメリカはまさに、民の政治、一人一人が主人公なのだから、移民の国でも、国力が強くなる訳だな、こりゃ。

213feedkyokuoutsideこのあと、ワシントンに帰ろうとしたら、案の定飛行機がシカゴより北方向に飛んでいない。アメリカ全土に雪嵐が吹き荒れていて、せっかく渾身の取材をしたジェシカの勇姿も、オンエア日に間に合わないかも。

そこで、奥の手段。デモイン市のローカル局の設備を貸してもらい、日本に映像を衛星伝送するのだ。そのための事務的交渉を、DCからしてもらう。
一方でジェシカの事務所にお邪魔して、追加インタビューを撮ったりして、ぐつたり。。

雪が1m近く積もっている中、デモイン市のローカル局(写真)から素材テープを送り終わったのは、夜の10時近く。お、つ、か、れ〜〜(へろへろ)

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Monday, February 12, 2007

オバマだけじゃない、大統領候補を継続してウオッチする、アイオワ州の市民団体を取材。。

212amesdowntownオバマの立候補表明から、丸2日が経ったが、まだアイオワ州にいる。写真はオバマ通過後のエイムスの街。”ザッツ・スモール・タウン・アメリカ”といった感じ。荒れ模様の天気の中、町の紹介カットとなる雑感撮影。

214bigcowこのアイオワ州に大統領選の候補者が、次から次へと「詣で」るのが大統領選の定石となっている。今回の選挙で言うと、オバマの訪問を前後するようにして、民主党も、共和党も、ヒラリーも、エドワーズも、マケインもジュリアーニも来た。なぜか。それは選挙の年の1月に、各党の予備選がスタートするが、アイオワ州は党員大会という形で、その予備選を一番早く行う州なのだ。各党のノミネーションを得るために、影響力の最も大きい州のひとつと言われているから、こんな田舎に、次々と大物政治家がやってくるというわけだ。写真は大荒れの雪嵐が去った後に撮影した牛馬のセリ会場近くでのスナップ。

212sensibleこののどかな町が中央政治にそれほど影響力が大きいというのならそこに住む人々もさぞかし大統領選に早くから関心があるに違いない、というのが今回のニュース企画のネタ。大統領選の候補者を次々とウオッチして、1年以上も前の今から比較検討している市民団体が、あったりして?というのが今回のお題。

これを聞いて、「そんなものあるかい!」と思っていたテディだが、さすがアメリカ広し。まさに我々日本人の上のようなファンタジー(空想)にぴつたりの市民団体があったから、これまたびつくり。どんよりとした酪農地帯を車を走らせ、一路向かうは、とある市民の集会所。草の根団体「Iowans for sensible priorities」は「アイオワ州人が、連邦政府や州政府に、分別のある優先事項にお金を使ってもらうよう、働きかけるために設立された。彼らが08’大統領選を前に、早くも07年1月から開催している無料講習会が、「バード・ドギング・トレーニング」(上の写真は第2回会合)。

バード・ドギングは「猟犬が、ハンティングの際、隠れ場所から鳥を飛び立たせる、追い出す」という意味で、会合の趣旨は、
「党員集会が全米で一番最初に開かれるアイオワ州の住民として、私たちには大統領選挙の候補者に質問するチャンスが他の州よりもたくさん与えられている。ならば、それを利用して、アイオワ州で開かれる候補者のイベントになるべく出席して、まじめな質問をしようじゃないか。 そして、猟犬が鳥を飛び立たせるように、候補者たちが何を一番重要視しているのか、問いただそうじゃないか、そして、民の立場から党員集会の結果に影響をもたらそう。そのためには、候補者に質問をするための効果的なスキルを身につけよう」
というもの。

何だか説教臭い団体、と思う無かれ。この日は雪嵐のため、残念ながら数人しか集会に来なかったものの、参加者は団体側の主張を熱心に聞き、「じゃあ候補者にどういう風に質問したらいいのかい?」とか、活発に議論を行っていた。この講習会のユニークなところは、大統領候補者に接触できた場合の、ワンオンワンの質問の仕方をロールプレイ・トレーニングするところ。スタッフが候補者役となって、講習会の参加者に、「候補者にどう短い時間で効果的に質問をしたり、自分の言いたいことを直接伝えるか」を教えるのである。

Jess2forwebこの市民団体の、フィールド・オーガナイザーをしているジェシカ・マースさん(写真)をインタビュー。
「これから来年にかけて次々大統領選の候補者がアイオワに来るので、候補者にメッセージを伝えるためによくアイオワ州民をトレーニングしたいの。アイオワの人々は、党員集会が一番早く開かれる州であることを、極めて真面目にとらえていて、政治家が数々の問題についてどんな立場をとっているかを、 知りたいという大きなモチベーションがあるわ。すべての候補者がアイオワにくるので、会いに行くのがdutyだと思っているし、face to faceの時間を持ちたいと思っているのよ。」

↑す・げー。テディ、アメリカに来てから、もう何千枚と目からうろこが落ちたが、また今回もぼとぼとと数枚落ちましただ。。ジェシカは、もちろんきのうのオバマの集会にも行ったし、明日アイオワに遊説にやってくる共和党の有力候補者、ミット・ロムニー元マサチューセッツ州知事の演説に実際に行き、質問をぶつけたい、とのこと。その様子も、追跡ドキュメントすることにして、とりあえず、白い雪嵐の直前にホテルに戻る。。アイオワの夜は更けて、安宿の外は雪嵐がばんばん吹き荒れている。あすの取材はだいじょぶだろうか。。


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Sunday, February 11, 2007

湖も凍るアイオワでオバマ立候補第二声!

210desmoinesfrozenlake摂氏マイナス2度と、前日のイリノイ州スプリングフィールドに比べると格段に暖かいはずの、アイオワ州の朝。しかし、ご覧の通り湖は人が歩いて渡れるくらいにかちかちに凍っている。

211obamaclose牧歌的な酪農地帯にうっすらと一面、雪化粧が施されている。その中に突如現れた造作の大きいねずみ色の味気ないコンクリ造りの建物たち。アイオワ州立大学のキャンパスだ。アイオワ州は、全米で最も早く大統領選挙の予備選挙・党員大会が開かれることから、候補者たちにとっては”大事にしたい州”のトップ3に入る。写真はオバマにかなりテディが近づいた瞬間である。

211obamapressオバマ氏は、きのうの公式立候補表明の演説後、アイオワ入りした。きょうは20代の若者が集うこのキャンパスで、寒空もいとわずオバマを見にやってきた若者相手に、第二声を挙げる。写真は大学のスタジアムで開かれた集会前にメディア向けに開いた記者会見。
記者団から、「たばこをやめたって本当ですか?」「そうだ。二コレットのパッチをはって我慢しているのさ」
などといった、かなり詳細に及んだ質疑応答が続く。

地方紙がどうこのスピーチをを取り上げるか、候補者陣営にとっても、メディアとの駆け引きは非常に重要だ。

211isuarenaスタジアムにはご覧の通りオバマを今か今かと待つ人が、1万人近くつめかけた。われわれは民主党支持サークルの代表を務めている女子学生にインタビューをしたりして、オバマ登場を待つ。

211obamaatisu学生バンドがロック音楽を演奏したり、巨大なアメリカ国旗をバックに学生を舞台に挙げて「背景」にしたり、会場内を歩いてオバマが登場したり、まるで人気歌手のコンサートみたいな演出もばっちり。青い「OBAMA 08'」のプラカードが一面に揺れる風景には、ある種鳥肌が立った。

この盛り上がりが、大学のあるエイムス市だけでなく、どんよりとした2月のアイオワ中に広がるのか、そして党員集会の開かれる08年1月までもつのかどうかは、神のみぞ知る。

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Saturday, February 10, 2007

黒人が大統領になる日が来るのか?~ザ・オバマ立候補表明

210peoplewideイリノイ州スプリングフィールド。州都とはいえ、さびれた雰囲気が否めないこの街に、土曜日の早朝からこんなにたくさんの人が詰めかけた。

210hcamera気温は午前8時で、摂氏マイナス13度。あまりの寒さに同行したカメラマンのHさんもご覧の通り。重ね着だけでなく、フェイスマスクが必要なほどの寒さなのだ。

210limebldg本日の舞台は、この黄色がかった石造りの歴史的建物。元の州議事堂である。アメリカ第16代大統領のリンカーンが、このまさに同じ場所で、アメリカよ、南北統一して、白人も黒人も共に理想的な国づくりに邁進しよう、という趣旨のスピーチをしたことで有名なのだ。

210obamawavingきょうその同じ歴史的な場所でスピーチをするのは、バラック・オバマ氏 。イリノイ州選出の上院議員であるが、民主党の注目候補として、早くから大統領選出馬がささやかれていた。きょう目出たく公式のアナウンスメントとなったわけである。

210lincoln会場には、リンカーンの物まねパフォーマーも姿を現したりして、大盛り上がり。地方都市で、政治的イベントにこれだけ人が集まったことに驚く。ブッシュの後を継ぐ大統領選であることと、オバマ氏個人への人気か。メディアも予想通り、50台近くのTVカメラが現れ、現場は早朝から場所の取り合いで大混乱であった。

210mrsobama寒さに足の感覚がなくなってきたころ、U2の「City of the blinding heights」が会場にがんがんに流れた

“目のくらむような高さで、君はとても美しい。(Oh you look so beautiful tonight. In the city of blinding lights)”

こんな歌詞と、未来的で前向きな前奏が、イラク戦争に疲れたアメリカに変化をもたらすと言われる、オバマ氏のフレッシュなイメージにぴったりと踏んだのだろう。大統領選候補者の中では、最もロック音楽の似合う上院議員、オバマ氏が、支持者に手を降りながらついに演説台に向かう。妻のミシェルさんと一緒だ。早くも貫禄たっぷり

210obamaspeech白人の母とケニア出身の黒人の父を持ち、ハーバード大・ロースクール出身のエリート弁護士ながら、シカゴのゲットーで、黒人の公民権運動を助けていたオバマ氏。 イリノイ州の州議員を経て、中央政界に打って出るまでにそう時間はかからなかった。 弱冠45歳ながら、自叙伝など2冊の本の著者でもあり、いずれも話題作となっている。

「That is why, in the shadow of the Old State Capitol, where Lincoln once called on a house divided to stand together, where common hopes and common dreams still live, I stand before you today to announce my candidacy for President of the United States of America!」こうしてオバマが公式に立候補を表明すると、聴衆が大歓声を挙げた。まるで、すでにアメリカ初の黒人大統領が誕生したかのようだ。

自身の黒人としてのバックグラウンドと、リンカーンに敬意を表している点が、印象に残ったスピーチだった。きょうリンカーンがスピーチをしたのと同じ場所で立候補を表明することに、オバマの決意が感じられる。

聴衆は、オバマのスター性に酔いしれていたが、果たして彼が民主党のプライマリーを勝ち抜いて、大統領選挙本戦に進むかどうか、注目したい。やっぱりスマートで、かっこいい候補者ではあるけれど、それだけではすまないのが、アメリカ大統領選であろう。

210sign街中にオバマを歓迎するサインが貼られている中を、一路テープの伝送地点に向かう。州議会の中継TV局のサテライト設備を借りて、日本にテープを衛星伝送するのだ。

本日の取材はこれで終わりだが、そのまま車に乗り、Hカメラマンの運転で一路雪道をアイオワ州に向かう。

オバマ氏の立候補表明は、イリノイ州で第一声を上げた後、アイオワ州ほかを回る。大統領選にとって極めて重要な意味合いを持つ州に転戦して、第一声のフォローアップをする、というわけだ。国土が広いアメリカ、大統領に出るともなると、キャンペーンの規模の大きさが違うというわけだ。。
(”ザ・オバマ立候補表明2”に続く)

06年の回顧録の更新はココココココにありますなり~。

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Friday, February 09, 2007

オバマ前夜。

29obamaeve大統領選の1年以上も前から、すでに選挙戦がヒートアップしているアメリカ。ブッシュに代わる大統領を選ぶわけだから、力が入るのも無理はない。しかし、いくらなんでも、選挙の1年以上も前から、候補者の名前入りのオープンカーなんて作ったり、このお祭り騒ぎぶりっていうのは、どうなんだろうか。。。

というわけで、きょうから、イリノイ州選出の上院議員、バラック・オバマ氏の「大統領選・公式立候補表明スピーチツアー」の取材に出かけることになった。一面雪景色のシカゴから、一路ドライブでスプリングフィールドに向かう。メディアパスを登録して、ホテルにチェックインして、きょうは終わり。明日は早朝から場所取りに行かなければならない。というのも、オバマ議員はヒラクリことヒラリー・クリントンと一、二を争う民主党人気候補なので、アメリカ国内のみならず、われわれのような国際メディアがわんさと押し寄せ、あすはTVカメラだけで50台近くが、想定されているらしい。

スプリングフィールドは、オバマ議員の選挙区であるイリノイ州の州都で、旧議事堂の歴史ある建物をバックに、地元の支持者層に向け、「第一声」を届けたかったとのこと。さてどうなることやら。。

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Wednesday, February 07, 2007

春はまだか。ポトマック川凍る。

27frozenpotomac。。ということで、なぜか「凍ったポトマック川を撮影して、冬のワシントンDCのフィラー映像を作成する」という、体力仕事的なミッションを安請け合いしてしまったから大変。この撮影、寒かったのなんのって。30分も外に立っていると、寒さで手がしびれてきたよ。。

でもその見返りで(?)、昼ごはんには、とあるイベントに潜入し、100%アメリカ産牛肉のステーキランチに、がっつりとありついた。サンキュー、Aカメラマン。。

ココココに06年回顧投稿をアップしました。

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Tuesday, February 06, 2007

クリント・イーストウッド監督とニアミス。

26motionpicture本日のミッションは、昨日とうってかわった「レッドカーペットイベント」の取材。MPAA(モーション・ピクチャー・アソシエーション・オブ・アメリカ)の晩餐会に招待されたクリント・イーストウッド監督のぶら下がり取材である。

監督は、「硫黄島からの手紙」の製作を手がけたことで、「映画界で人道的に貢献した人」に送るhumanitarian awardとやらを受賞するために、きょうDC入りしている。レッドカーペットには、パパラッチもといわれわれやロイター通信、NBCなどディーセントなTV局や、スチールカメラが立ち並んで、いまや遅しと大監督の「入り」を待った。リモが到着するたびに「クリント注意!」と叫んでくれる他社のカメラマンがいたりして、そこで2時間(!)近くも共に待った各社の間には、一体感が生まれたり。。

しかし、である。大御所は「きょうは話したくない」とかで、レッドカーペットを避け、別の入り口からさっさとパーティ会場入りしていた。無念。並みいるカメラを押しのけて、自分のカメラの前で立ち止まってもおう、とカメラマンと私の間で、「”ハロー”の代わりに、私が日本人の顔を突き出し、“コーンニチーワー、監督!”とアテンションを引く」というシナリオまで作っていたのに。

上の写真は、カリフォルニア選出のダイアン・ファインスタイン上院議員。ハリウッドとキャピタル・ヒル(政治界)の太いパイプを想像させるかのように、大物議員がぞくぞくとパーティに顔を出していたのを見ただけでも、良しとする。。ちなみに、この日は、MPAA会長のジャック・バレンチ夫妻にも遭遇したが、これを書いている5月には、彼はお亡くなりになりました。。元気そうに見えたのに。ご冥福をお祈りします。

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Monday, February 05, 2007

ペンタゴンでちんぷんかんぷん。

25gatesペンタゴン(米国防総省)の会見室にて、ラムズフェルド改めゲーツ・新長官による今年度の予算ブリーフィングを聞く。その後、「空」「海」「陸」「ミサイル」の4つの個別の分野別に、2007年度予算の使い道の傾向について会見が開かれた。

「海」に出席し、日本に関係することが出たらすかさずメモる、というのが本日のミッション。しかし、噂には聞いていたが、防衛関連の専門誌記者でもない限り、ついていけないほどマニアックな内容だった。。米軍が使っている水陸両用の船の名前とか、いちいちフォローしてないし。そうでなくても軍隊の方々は、アブリービエーション(略字)が死ぬほど好きな人たちだから、DOD (Department of Defense) PAO (Public Affairs Officer) USMC (United States Marine Corps) とか。。この略字とマニアックな武器や装備の名前のオンパレードで頭の中がぐるぐると回る。。

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Sunday, February 04, 2007

スーパーボウル鑑賞パーティ。

24jackアメリカ中が、テレビに釘付けになる国民行事、「スーパーボウル」の日。普段はアメフトなんて、全く関心のないテディですが、基本的にミーハーなので、友人宅で、スーパーボウル鑑賞パーティが開かれると聞き、「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーん」しました。

6−7人+一匹でピザとビールをつまみに3時間。
アメフトは、もっと知れば面白いんだろうけど、アメリカ人に
「テディ、なんで日本人はアメフトにあんまり興味がないんだい?こんなに面白いのに。」とかって言われても、ねえ。。。知らんわ!

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Saturday, February 03, 2007

秘密任務や、アイリッシュパブやら、買出しやら。

21defendthepress2.1
●陸軍の大尉でありながら、イラク戦争に異を唱えてイラク派遣を拒否し、軍法会議に掛けられている日系アメリカ人のエーレン・ワタダ氏の取材をしたジャーナリストが、軍に「インタビューメモやテープを提出せよ」と召喚状を受けた。軍のやり方に異議を唱えている、ジャーナリスト連合の会見に行く。

22cameraand2.2
●とあるDC郊外の場所で、かなり秘密度の高い取材。かなりどきどきした。詳細は全く言えましぇんが、かなりのスクープですた。。。。

23hmart2.3
●土曜日なので、韓国系スーパーに和食系食材の買出し。

23guiness●大学院の友達とアイリッシュパブに繰り出す。ギネスビールがうまい。パブの人々が突然踊りだしたのでびつくり。。

コレコレコレが回顧投稿です。見てね。

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