映画「Babel」はRinkoが、Tokyoが何とCOOLなこと!
映画「Babel(バベル)」を鑑賞。菊池凛子のアカデミー助演女優賞ノミネートで、話題になっていたのに、日本では何故かまだ公開されていない映画。
映画を見た感想は、一言、Rinko Kikuchiがすげー。
それに、東京が、「Lost in Translation」に出てくるみたいな描写に近い、浮遊感漂う高層都市として描かれていて、すっげークール。
「電脳都市・東京」のかっこいい高層ショットの数々にくらくらした。
映画館で、隣に座っているアメリカ人に、「ここ、私の出身地」と自慢したくなったほど。
映画の舞台はモロッコ、メキシコ、日本。3つの都市で同時進行プロットが進み、一見何も関連がなさそうな3組の人物グループが、最後に一つの線でつながる。モロッコには、もちろんご存知ブラッド・ピットとケート・ブランシェットという美しいハリウッド俳優陣が、緊迫感に満ちた素晴らしい演技を見せているし、
メキシコでも芸達者の役者達が、「移民」というテーマでリアリティあふれる芝居を繰り広げていた。
しかし、もちろん東京のプロットで菊池凛子が演じる、ろうあの女子高生が、一番すばらしかった。
社会で自分の存在意義を見出せず、唯一自分を表現できることが「異性にアピールすること」であると思い込んでいる少女。その悲しみに満ちた痛みが、浮遊感あふれる未来都市東京を背景に、みずみずしく描き出されている。アレハンドロ・ゴンザレス監督は、どうやってこのみずみずしさを表現できたのか、知りたい。日本に住んでいた人でもなければ、この痛々しい役柄は思いつかないはず。☆4つ。
日本でも4・28に公開されるらしいから、菊池凛子のアカデミー賞ノミネート・体当たり演技を、ぜひ見るべし。日本から、もっともっとこういう野性味あふれる女優が増えればいい。
余談だが、映画を見終わって、クレジットもほとんど流れ終わったとき、一人の観客が私に突然
「私はきょうが、この映画を見るのは3回目。もう2回見ることをあなたにもおススメするわ。毎回違う発見があるから。」と話し掛けてきたから、2度びつくり。(←アメリカっぽい体験だ。)
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06年2月の回顧投稿アップ
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