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Tuesday, January 31, 2006

一般教書演説の外では「ブッシュStep Down!」コールのデモ。

131bushstepdown「Bush Step Down! Bush Step Down!!」
こんなはげしいシュプレヒコールで盛り上がる人々。時は1.31夕方6時すぎ。議事堂から程近い広場に集まった左派アンチブッシュ・反戦団体の人々が、めっきりと冷え切った気温や、あたりを覆った闇をものともせず、激しくときの声を挙げ始めた。

131peopleatantibushrallyこの冷え込みの中、集まった人は200人を越える。さて、平日のきょう、この夕闇の中なぜあえてこの日を選んで彼らは集まったのかというと。。

131stateofunionもちろん、議会議事堂の中で、State of the Union Addressつまりブッシュ大統領の今年度の所信表明にあたる、一般教書演説が行われる日だからである。司法、大統領、議会の三権分立をもって成り立つアメリカ議会で、1年に1回、大統領が議会を訪れ、演説する日。その日を選び、議事堂の中にいるブッシュに届けとばかりにデモをしたわけ。デモの脇では、ちゃんとフラットTVを用意して、CNNの一般教書演説の中継を見入るデモ参加者もいる。もちろん野次を飛ばし、揚げ足をとるためである。

131bushbloodyデモ参加者の中には、手に血のりをぬりたくって、「ブッシュ、血まみれの手を持つ人殺し大統領」なんてパフォーマンスも行われていたり。。このあと日本のTV局のお昼のニュース向けに、参加者のインタビューをしたが、みな口々に「アメリカ史上最悪の大統領だ」「アメリカ軍をイラクから撤退させよう!」などと熱く語ってくれた。。

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日本の米産牛肉輸入禁止の波紋はまだまだ続く。。

131goodlatte日本のアメリカ産牛肉輸入禁止の波紋についての取材。

 米下院農業委員会のグッドラッテ委員長(共和党)は31日、特定危険部位の混入で日本が米国産牛肉の輸入を再禁止したことについて、「今回は積み出しの際のミスであり、輸入全体を禁止する理由にはならない。1台や2台の欠陥車が交ざっていても、米国は日本車の輸入を禁止しない」と述べ、日本の対応を批判した。牛海綿状脳症(BSE)問題で訪米中の日本の民主党議員団と会談後、記者団に語った。同委員長は「この問題は深刻な懸念を議会内に引き起こしている」とし、日本に早期の輸入再開を求める考えを強調した。 (朝日新聞06.2.1)

さてきょうは、日本からの”先生たち”つまり議員団がワシントンのアメリカ議員達を訪問し、ロビイングしにいらっしゃるとのこと。朝からアメリカ議会議事堂で、ニホンの”先生たち”の出待ちをすることになった。出ていらっしゃった先生たちは一様にアメリカ議員に「安全性が確認できない限り、日本人はあんたらの肉は買えない、と言ってやった」といきまいていたが、果たして通訳を介して、うまく通じたのかどうか、少々疑問もあるのであって。。

さて、午後には当の「日本車は1、2台の欠陥車があっても大丈夫なのに。。」発言をした当のボブ・グッドラッテ下院議員の会見に出席。日本のTV局向けに、カメラの前でもう一度この↑発言を繰り返してもらうことに注力して、質問をぶつけてみる。無事ミッション完了にほっ。

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Sunday, January 29, 2006

移動日。

129viewfromtheplaneビーフ工場ロケから帰還する日。くそ早い朝のフライトで見たこんな眺め。岩肌がごつごつした標高の高い土地の上にある湖と、その上に漂う何やら神がかった雲。。一体どんなひとびとが暮している土地なのだろか。いや、一体人が暮せる土地なのだろうか。秘境っぽさに惹かれ、思わず機上から写真を撮ってしまった。。メキシコとサンディエゴの中間地点にあることは間違いないのだが、一体どこなんだか、いまだにわからない。

129govenator乗り継ぎ地点、カリフォルニア州サンディエゴの空港のみやげ物店で見つけたこんなTシャツ。シュワちゃんの写真に「ガバナー(知事)+ターミネーター=ガバネーター」だってさ。ぷふふ。

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メキシコ国境でフェンスと渋滞見物。。

127borderxing牛肉ロケの後は、時間が余ったので南へひたすら車を走らせ、Calexicoというメキシコ国境の町へ移動がてら足を伸ばしてみる。ボーダーが近づくと、ご覧のような「Border Xing」という看板が現れた。

127juutaiとと、いきなりの渋滞である。国境を面したアメリカに出稼ぎに来ているメキシコの人が、夕暮れ時に仕事を終えて国境を越えるのだろか。それにしてもすごい渋滞。カリフォルニアの南の外れの砂漠地帯、そのど真ん中にいるとは思えないほどの車の列が連なっている。

127borderこれが国境のフェンス。もちろん国と国の境なので、税関みたいな建物があって、そこを通り抜けないとメキシコへは帰れない。

127bordercafe国境のすぐこちら側、アメリカ側には、「bordercafe」なんて名前のカフェがあったり。このほかにも、一面にがらくたや安売り品、バッタ物を売る店などがところ狭しと並んでいた。

127borderpatrol働く米国ボーダー・パトロールの車。明るいうちはまだいいけれど、陽が暮れたら、フェンスを違法に越えて、アメリカ側にやってくれば、そのまま簡単に居座ることが出来る。これがアメリカの不法移民問題の現実。フェンスは町の外れまで、東西にずうっと伸びているわけだから、そのどこか、警備の薄いところを狙えば簡単に破れるのが、アメリカーメキシコ国境なのである。最近は地下にながーいトンネルが摘発されたり、不法移民の侵入は、あとを絶たない状態である。

127usdabeefああ疲れた。国境探検のあとは、かすかに残った体力を、食料の消費にふりむける。カメラマンのSさんと共に向かったのは、なぜかステーキ・サラダバーが売り物のファミレス。しかもそこでわれわれが見たものは、「USDA~アメリカ農務省~認定の牛肉あります」の札。あれほど朝から肉、肉、肉、と目の当たりにしているのに、また肉に体が反応してしまい、結局リブなどをたのんで、しゃぶりつき、夕食をすます。

また明日は早朝の飛行機に乗らねばならぬため、早々とホテルに退散する。
うーんマンダム私の生活。。(意味不明、かつ←前半部分が古い。。)


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牛肉工場取材で”血まみれ”。。

127nohara朝4時に起きて、5時に某牛肉工場を訪問。だだっぴろい大地にぽつねんと建った工場が、朝日を浴びながらもう稼働を始めている。

今回の取材の内容は、日本向けの牛肉輸出停止を受けた、工場側の反応。この工場は日本が主な輸出先であるから、こんなロケ内容を想定してやってきた。

「危険部位(せきずい)除去の工程の撮影、Jスタンプの押された牛肉が出荷されないで置き去りにされているところの撮影、Jスタンプそのものの撮影、担当者のインタビュー」

もちろん以上の希望項目は、先方も了解している。しかし、もうひとつどうしても撮りたくて、了解をもらえていないのが
「アメリカ農務省、USDAのお肉検査官が検査をしている風景」

特に今回の日本側の輸入禁止措置は、成田国際空港で、日本に輸出してはいけない危険部位の混入した状態の加工肉が見つかったことに端を発している。しかしその肉を見逃したのは、USDAがその工場に派遣しているお肉検査官だったというから大変。もともとアメリカの工場には、工場が雇った品質管理責任者と、USDAのお肉検査官がペアになって品質、製品管理をしているというのに、肝心のお役所が派遣した検査官がこんなていたらくでは、日本という大事なお得意先にもそっぽを向かれてしまうというものだ。そこでそれをこっそり撮影するというミッションを帯びているのだが、どうなることやら。

127beefさて、全身に白衣、髪にも紙の帽子をかぶって、靴もビニールで覆い完全防備の状態で食肉加工工場の中へ潜入!むあっとするなま肉のかおりと、マイナスに保たれた工場内の温度が不快な場所。そして一歩足を踏み出して、ぬるっとする感触に目をやると、工場の床は、血まみれ内蔵まみれ、スプラッターなのである。(お食事中の皆さんすいません)もちろん洗剤液でコンスタントに清掃をするのだが、それが追いつかないくらい床には血が流れている。

意を決して血だまりをよけよけ工場内を進むと、想像を絶するような映像が繰り広げられていた。一言で言うと、「死にたての牛が、生皮をはがされた状態で血をたらしながら天井から逆さ吊りされたライン」が少しずつ動いていて、各工程に待ち構えている担当者が、首やら、内蔵やら、脊髄やらを切り取り「加工」していくのである。。うーむ。動物愛護団体でなくても、これを見たら一気に食欲がなくなるはず。。

しかしここで後ろを向いては女がすたる。カメラマンとともに、順番に項目を撮影していく。しかし順調そうに見えた撮影も、途中でトラブル発生!Jスタンプや輸出し損ねた日本向け商品などの倉庫は難なく撮影できたものの、先方が脊髄除去の現場の撮影を、どたんばで渋りだしたのだ。担当の副社長をなだめえたりすかしたり。それでもだめなら、と、ワシントンのオフィスから別のプロデューサーに社長あてに直接電話をしてもらったり。交渉の末ようやく撮影許可がおりる。しずしずと先ほどのなま肉の間を進む。

「こっちこっち、こちらが脊髄除去の現場ですよ。どうぞ。」
途中、文字通り天井から吊るされて毎秒10cmくらいずつ前進しているなま肉のラインの、牛と牛の間を通り抜けるように言われた。足元は血だまり。しかもそのラインの次の工程では、牛の首をかっ切って、のどから反芻中の干し草や消化液やらが「どぼどぼっ」と落ちてくるという恐ろしい光景が繰り広げられていた。しかし進まねばならぬ。しかし、躊躇していたときに、目の前でラインを前進する牛と、目が合ったような気がした。怖いのでおそるおそる歩いていると、私が歩く速度が遅すぎたのか、ライン上のなま牛の巨体にどつかれる。「あ!」(どすん。)まるで牛が生きているかのようだ。。

持っていった鞄(しかも牛革のかばんでした。。)に血がべとっとついてしまい、使い物にならなくなった。。とほほ。

そして問題の農務省の検査官が働いているのを発見。ヘルメットに「USDA」と書いてあるのだ。カメラマンにこっそり撮ってもらい、私は別の方向を向く。こうすることによって、どこを撮っているのか、わからなくするという戦法である。しかし甘かった。
「テディ、USDAの検査官がこちらをにらんでるよ」とカメラマン。「見ないふり、見ないふり」と私。

知ーらないっと。こういうばたばたした現場では「撮ったものが勝ち」なのでさりげなくカメラに映像を収めて、次の工程へ。何とかばれずにすんだようだ。

昼食はなんと従業員の方に混じって、工場の食堂で自分で肉をはさむ、手作りハンバーガーなど。もちろん工場直送の「フレッシュ牛肉」。しかも肩の部分の珍しいお肉なんだとか。朝5時からロケしているので、おなかがすいており、先ほど見た血まみれ工場のインパクトも忘れかぶりつく。。ああ自分の食欲と鈍感さが憎い。。。

余談だが、この工場では通常の牛は特殊な弾丸?のようなもので撃つことで殺しているとか。しかし、ムスリムの方々用の肉は「首をかき切り血を出し切ることで失血死させる特殊な殺し方をするためとても残酷。」なんだとか。考えるだけで嫌な気分になるが、この工場、日本への輸出再開のめどが立たない中で、他の国のお客さんを模索せざるをえない状況に陥っているのだ。この日もエジプトからの買い付け業者が見学に訪れていた。「きょうはこれからムスリムの人用に100匹を殺すんだ。動物が苦しむ様子を見ると思うと、気が重い。」とはこの工場の副社長の弁。

波瀾万丈の牛肉工場ロケだった。

働いていた人々に少々肥満が多かったことも気になったし、エジプトのお客さんも気になった。しかし一番は、血まみれ・低温の場所で早朝から働いている人(しかも多くがメキシコから来た低賃金の労働者たち)がいるからこそ、われわれがおいしく食べられるお肉が世間に流通するんだ、という社会勉強になった、ということ。

インタビューでは「アメリカ産牛肉は安全です!一人の検査員の間違いが原因で、輸入が停止して悲しい。われわれの牛肉工場の厳重な管理体制を見てもらえれば、信頼してもらえるはず」と力説する工場側の担当者が印象的だった。日本人には想像を絶するスケールの大きさで牛肉の加工・流通が行われているのだ、ということへの理解が深まった一日。しかしそのアメリカ産牛肉のスケールメリットが、食に神経質な日本人にどこまで伝わるかが今後の課題なのであろう。。

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Saturday, January 28, 2006

打ち合わせはメキシカンを食べながら。

126yuuhiメキシコ国境に程近い南カリフォルニア。荒野に美しい夕日が沈む。。ワシントンDCから飛んできた我々にとっては旅疲れ+時差により、もう「おねむ」の時間だが、夕方から取材先と打ち合わせを兼ねた夕食をとる事になっている。電話で取材の段取りを事前にやりとりしているものの、細かいことはこの打ち合わせで「詰める」ことになっている。初対面のアメリカ人executiveにこちらの撮影意図や、希望などを伝えなければ始まらないので少々ナーバスになっている私。

「どーもー。私、M(苗字)と申します。テディ?」

こういう撮影の待ち合わせって、日本のテレクラの待ち合わせと何ら変わりないと思うのは、私だけ(爆)でしょうか?。中年のアメリカ人紳士がなぜか流暢な日本語を話しながら、こちらに近づいてきた。ホテルのロビーでカメラマンと、私と、ロケ先の副社長のMさんと夕日をしょって打ち合わせ。

このロケ、何と日本向けの輸出に売り上げの大半を頼っていた某中堅牛肉工場が、06年1月の「日本向け緊急輸入停止」後の心情を吐露ししてくれる、というなかなかのスクープ・ストーリーなのである。私の働いている某局のワシントン支局、経済担当の記者が他の取材で手一杯なので、私がフィールド・プロデューサーとして取材ミッションをおおせつかった。「止まってしまった日本向け牛肉加工ライン」や、「日本向けの規格品だけに押される「Jスタンプ」が使われぬまましまわれている様子」などを、撮影させてくれるらしいと聞き、カリフォルニアくんだりまで飛んできた。

126flower副社長のMさんは、日本担当であり、以前日本の商社で働いていたこともあるとかで日本語がぺらぺら。でもだからこそ、何だか交渉がうやむやに終わってしまった。大丈夫だろか。細かいところは明日の現場でもう一度交渉しないとならないなあ。うーむ。ちなみに写真は真冬なのに南カリフォルニアに咲く南国の花です。。

ところで、余談だがロケ中のプロデューサー(日本ではディレクター)の役割というのは、むやみにカメラマンの後ろでぽけっと見守っていればいいだけではなくて、次は何をどう撮ればよいか、そのためには現場の誰にどうものを頼めば効果的か、常に神経をとがらせていなければならない。かといって、むやみにイライラしていてはクルーの士気が下がるし、取材先にも変に警戒されては元も子もないので、あくまでもリラックスしたフリをしていないといけない。だから、このディレクター業、というか現場監督業をやっていると、ロケ後はどーっと疲れが出るのである。

126dinner打ち合わせ後は副社長が呼んできた社長と専務さんたちも合流して、地元の本格メキシカン・レストランで夕食。牛肉工場の専務さんたちは、さすが牛肉工場勤務なだけあって(?)巨体(失礼)の方が2人いらっしゃり。。その巨体ぶりに対する驚きを懸命にプロとして隠しつつ、世間話に花を咲かせた。。

しかし彼らは本当にでかい。相撲界にすぐデビューできる。お世辞抜きで。。

平和そうに見える夕食だが、決戦(ロケのことね。)はあす早朝。。牛肉工場の朝は、「夜中の2時にラインが稼動開始」とか、「朝5時に社員全員出勤」とか、とにかく、くそ早いのだ。。。とりあえずホテルに帰り、睡眠をとることにする。

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Thursday, January 26, 2006

泊まりロケ出発、行き先は。。

126lax本日から、泊りがけで日本の某TV局のロケ取材に出かける。結構大変で面倒なミッションを帯びている(後で説明する)ので、緊張するものの、まずは到着したロサンゼルス空港LAXで乗り継ぎ便を待つ間に、カメラマンのSさんとビールなど。写真のように、ちょっとインテリアが可愛いバーガーショップだった。

126elcentroさあ、小型機に乗り換えて、砂漠の外れへ降り立つ。そう、メキシコとの国境に程近いカリフォルニア州はエル・セントロという町にやって来た。昔は王様がいたんだろか。空港の名前は「インペリアル」などといい、ここいらの地名は「インペリアル・バレー」というらしい。しかし、砂漠っている地形だ。。

126kanban一日2便しかない小さな空港を後にし、レンタカーを借りて町を進む。宿となっているホテルに到着すると、まだ日が高い。アメリカ広し、3時間も時差が有るんだから当たり前だ。カメラマンのSさん(写真左端)と町をぶらぶら散策していると、なにやらやはりスペイン語の看板があったりして、ちとカルチュア・ショックである。さて、夕方には明日の撮影先との事前打ち合わせが待っている。どうなることやら。。

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Wednesday, January 25, 2006

歓迎のすし

125sushi歓迎会があり、寿司を食す。急遽あすからロケ旅に出ることになった。

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Sunday, January 22, 2006

NBAの試合に興奮。Go Wizards! 

122nbaワシントンDCのダウンタウン中心部にある多目的アリーナ、MCIセンターに来ている。NBA観戦である。プロバスケ観戦は初めてだが、さすがスピードと迫力が違う。ワシントンDCの地元チームは、「Wizards」という。

122oneesannハーフタイム(?)になると、写真のようなお姉さん(チアリーダー)が出てきて、ダンスをしてくれ、大変楽しめる。写真は白い短パン姿で大変セクシー。もっと大きな写真で見たい方はここをクリック。

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Saturday, January 21, 2006

「トリスタンとイゾルデ」鑑賞

121tristanR・ワーグナーの楽劇でおなじみの「トリスタンとイゾルデ」の映画を鑑賞。若手俳優のジェームズ・フランコ様が演じる騎士姿にとろけた。アイルランドの王女イゾルデとの悲恋を描いたこの映画、普段は私はあまり興味を持たない中世の話を描いた「コスチュームもの」。しかし、ジェームズ・フランコのりりしいながらも繊細な「騎士」姿のCMを見てほれぼれし、映画館に足を運んだ。しかもこの俳優さん、とってもセクシーだと、私は思う。日本語版の映画公式サイトはここ


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肥満女性の恋は成就するか!?「Fat Pig」という衝撃的な芝居を見る。。

121fatpig「Fat Pig」という名前の衝撃的な芝居がワシントンDC市内の小劇場で公開され、たいへんな話題となっている。

主人公のヘレンはちょっとした量の脂肪を体にたくわえた、いわゆる「肥満女性」。恋人募集中だったヘレンは、ある日レストランで席をシェアしたことからトムという「標準体型」の素敵な男性と知り合いになり、デートを重ね恋に落ちる。トムはヘレンの気だてのよさに、とても惹かれていた。
しかし、トムがヘレンとデートしているところを同僚の男性が見かけ、翌日トムを「あんなデブとデートしていたのか?」と揶揄したから大変。トムはヘレンとつきあうことを、後ろめたく思うようになる。しかし折しもトムの勤務する会社の「ビーチ・BBQパーティ」が開催されることになり、同僚が家族やガールフレンドを同伴する中、トムもヘレンを誘わざるを得なくなる。しかし当日になって、トムは「巨体」のヘレンが、会社の同僚らにその水着姿をさらしているのを見て、ヘレンの存在を隠したい自分の気持ちに気がつく。そこで、トムのそんな気持ちがヘレンにも伝わり、二人はとうとう別れることに。。

体型よりも、ヘレンのおおらかな性格に惹かれたはずのトムだったのに、やはり恋は見かけも大事だったのか、と複雑な気分にさせられるエンディング。国民の過半数が肥満であるアメリカ社会に、衝撃を投げかける芝居。ワシントンポスト紙には、「So apparently it is true: Size does matter. 」と書かれた舞台評が載った。

それにしても、勇気があるのはこの主役ヘレンを演じた女優さん、Kate Debelackさんだろう。どこの女優が「太った豚」なんてキャッチフレーズがついた役を演じたいだろうか?しかし、彼女は、太っているけれどほがらかなヘレンを見事に演じきった。トムに拒絶を受けたあとの混乱も、すべて完璧に演じきっていた。

実はこのヘレン役のケートさん、実生活ではステディな彼氏がいるそうです。。
が、しかし、この舞台、”この「肥満大国」のままでいいのかアメリカ”という疑問を抱くような、芝居内容でした。

地元フリーペーパーに載った、舞台についての記事はこちら

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Friday, January 20, 2006

フィギュアスケート選手に突撃取材。。~”さわやカップル”らと飲み。

120andou朝5時。ボスからの電話で一気に目が覚める。緊急事態発生らしい。
「成田で危険部位の混入商品が見つかったことでアメリカ産牛肉の輸入が再度禁止になった。それだけで手一杯なのに、ダラス・インターナショナル空港にあの日本のフィギュアスケート選手がトランジットするんだって。オリンピック前の最終調整のためにオハイオ入りするらしいんだけど、スポーツニュース向けに、なんでもいいから空港でぶら下がってコメントとってきて。」

ひえー。きびちー。着替えてタクシーに乗って、会社に行って、カメラマンと合流して、また車をオーダーして。なんとか朝9時半の日本から到着するANA直行便の到着に間に合わせた。

空港の出口で張ること45分。まだティーンエイジャーのあの有名女子選手は、すっぴんで母やコーチらと共にだるそうにバゲージクレームに姿を見せた。

「A選手ですね、五輪を控えた今の気持ちは?」
「連盟を通してください。。」(以上)

コメント、とれませんでしたよ、はい。A選手は見るからに不機嫌だし、長旅のせいかお肌が荒れているし、いまどきの子らしくケータイでぺちゃくちゃ誰かと喋りまくっていてこちらすら向こうとしない。TVで見るお綺麗な活躍姿とはまた違う、「現代っ子」らしい彼女の素顔を見たような気がした。お母さんと、コーチがいい人で、彼女達と雑談している間に、カメラマンに彼女の素顔を撮ってもらう。A選手とはあまりしゃべれなかったけど、彼女のお母様たちは皆気さくないい方で、おかげさまでコメントが取れなかったことの心配が、少し晴れました。しかしA選手が「マスコミ泣かせ」だという噂も、すこしだけわかるような気がした「無言の早朝ロケ」。こんな絵づらでも、日本の人たちは「少しでも彼女のことが見たい」というらしいから、不思議なものだ。

120sawayaka夜は飲み会。写真のような「さわやカップル」らと、

寿司屋→アイリッシュパブ
という大変楽しいフライデー・ナイトを過ごして満足、満足。

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Tuesday, January 17, 2006

きょうもここでノート取り。

117sean。。でした。あー疲れる。。この報道官のファーストネームは、「ショーン」っていうらしいけど、”ショーン、ちょっと教えてよ”なんて気軽に口を聞く(?)各国の番記者たちに囲まれると、どぎまぎしてしまいます。。

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Sunday, January 15, 2006

ハウスメイトの流産に絶句。

1115soudouハウスメイトのキャロリンが、流産した。すべては、突然のことで、何がなんだかわからないうちに小さな命がなくなった。絶句である。

私がこの家にハウスメイトとして入居して1週間もたたないうちに、ハウスメイトのキャロリンがこっそり私に妊娠を伝えてくれた。ハウスメイトのキャロリンとデービットは、新婚夫婦なのである。
「まだ実家の母にしか言っていないの。父にはまだ内緒。デービッド(だんなさん)にはもちろん伝えたけれど、彼の両親にもそろそろ伝えないと。」
ハウスメイトが妊婦!?ちょっとびっくりしたけれど、同じ家に住む他人として、だんなさんのデービッドと共に、私も暖かく見守っていかなければならないと思っていた矢先だった。

話は昨晩にさかのぼる。私が夕食に作った味噌汁を見て、
「ミソ・スープだわ。なんだか気分が悪くて、暖かいものが飲みたいの、少しもらっていい?」なんて言っていたキャロリン。

私が遅い休日の朝を迎えてみると、階下の夫婦の気配がない。夫婦の車のうち、奥さんのキャロリンの車がない。あたりを見回してみると、キッチンテーブルの上に残された、「emergency room」「nurse」という走り書きを見つける。いやな予感がしたので、領域侵犯を犯して夫婦の寝室に言ってみると、そこはもぬけの殻。しかし、そのバスルームの床に、もっといやなものを見つけた。べったりと血のついたバスマットとバスタオルである。それを見て、ピンと来た。流産だ。でなければこんなに人間は出血しない。どうして、どうしてだろう。きのうはあんなに元気に味噌汁を飲んでいたのに。。

急いでだんなさんのデービッドの携帯に電話をかけると留守電。とりあえずメッセージを残し、電話を切る。

やきもきしながら待つこと数時間。デービットが一人で帰ってきた。
「り、流産ですか?」
「そうなんだよ。残念なんだけど。。でもキャロリンはもう大丈夫だから、今は眠っているよ。電話のメッセージありがとう。よく気がついたね。すべてはきのうの晩のうちに起きて、あっという間だった。」
デービッドはがっかりしているが、気丈だった。キャロリンもだんなさんが付き添ってくれて、心強かっただろう。

あすになればキャロリンは退院して帰ってくると言う。どんな言葉を掛けてあげればいいだろうか。

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Saturday, January 14, 2006

中国人女優に押されっぱなし・映画「メモワール・オブ・ゲイシャ」鑑賞で憤る。

114memoir「オネーサン。オカーサン。ダンナ。。」
映画「Memoir of a Geisha」を見に来ている。。邦題はなぜかローマ字で”SAYURI”と逆輸入風になっていて、笑わせてくれる。しかし、それよりも何よりも。なかなかストーリーに感情移入できないのは、何故なのか。

その理由は、まず第一に、主役のチャン・ツィイーをはじめとする中国人女優陣のぎこちない日本語のセリフの発音が、鼻につくからであろう。。

なぜ、なぜに純日本人の芸者の役を純中国人がやるのか。ハリウッド映画だから、英語がしゃべれれば中国人も日本人も区別ないから?そりゃあそうだけど、日本人もハリウッド映画を見るんですけど。そして、中国人の女優が片言の日本語しゃべっているの、すごーく気になるんですけどお。。ぷんぷん。

それから、チャン・ツィイーが舞う「芸者の踊り」。これが、まるで「中国雑技団の踊り」に見えたのは目の錯覚??いや、錯覚じゃないはずっス。日本舞踊は、そんなにくるくる回らないし、そんなにがしがしがにまたで走らない、と私は思う。。もっと「大和撫子」たるゲイシャは、しずしずと歩かなければいけないと思う。

そもそもこの映画、中国人が日本人の役をするってえのが、はげしく間違っている。しかも桃井かおりは、ハリウッド映画初演で、英語のセリフ回しや発音がきついからまだわかるけれども、英語がばっちりの工藤夕貴までもが「脇役」ってどういうことよ。ぷんぷん。日本人よ。この配役には、国民として、ハリウッドに抗議し、怒らなければいけませんぞ。。

なんだか非常にばかにされたような気分に陥った「~ゲイシャ」であるが、唯一の救いは渡辺 謙さん!(と役所広司さん)。

ま、こういうものがきっかけにして、スシやゼンやカラテだけでない「日本文化」が国際的にもっともっとブームになっていくんだろうけど。
でも、だからこそ、女優くらいは本物の日本人で賄えないものか、とつくづく思ってしまった。。日本でこの映画を見た皆さんは、どう思いましたか?

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Friday, January 13, 2006

ジャズクラブにHiromiのワシントンDC公演を見にいく。

113bluesalleyきょうはBlues AlleyというワシントンDCのジョージタウンにある歴史あるジャズクラブに来ている。ジャズピアニストのHiromiこと、上原ひろみさんの公演を聴きに来たのだ。

114bluesalleyinside彼女のことは、TBS系のドキュメンタリー番組「情熱大陸」を見て、知った。1979年生まれの26歳ながら、アメリカの名門レーベルと契約を結んだ天才ジャズピアニスト。セッションするメンバーは自分で選び、ツアーやライブの手配は自分ひとりで行っているらしいからすごい。

この日も、私がクラブにつき、演奏前に食事をしていると、お客さんのテーブルを一つ一つ回って、にこにこしながら、初対面の客とものおじすることなく英語でお話をしていた。スレンダーな日本人の若い女の子が、えらく輝いて大きく見えた。

やがて2人のバンドメンバーをバックにしょったピアノの演奏が始まると、(写真)彼女はまさに「恍惚」といった表情で華麗な鍵盤さばきを見せてくれる。曲はalbum「Another Mind」から「XYZ」など。会場を埋めた年齢層もまちまちなアメリカ人の観客たちが、われんばかりの拍手を送っていた。

114hiromi演奏後にサイン会があったので、迷わず列に並んだ。
「ボストンのバークリー音楽院に通っていたそうですね。私もボストンで大学院に行っていたんですよ。」
「そうですか。」
くったくのない笑顔は、26歳、「等身大」の日本人女性に戻っている。舞台で見せた「恍惚」のオーラはどこかへ飛んでいってしまったようだ。この「如才なさ」が成功の秘訣なんだろうか。若いのに、才能にあふれた日本人女性を目の前にすると、非常に励みになる。私もぐあんばろうっと。熱気を帯びたジャズクラブを出ると、1月のジョージタウンの空気が冷たく、ほてった私の額を心地よくなでていった。。

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Thursday, January 12, 2006

「ボス」を整形外科へお連れする~国務省デビュー

19bagpipe写真は街角の地下鉄の駅の前で、パグパイプを吹いていたおじさん。なんだか夕暮れの町にいい音がするなあ、と思ったらこんなおじさんが突如現れたからびっくり。

と、1月10日のきょうはもっとびっくりすることがあった。会社の「ボス」が倒れた。何でも「腰」に来てしまい、自宅から動けないそうだ。職場の人と相談して、自宅にご飯を届けに行くと、「ヘルニア」もしくは「ぎっくり腰」のようで思った以上にひどい様子。そこで、次の日には仕事そっちのけで「ボス」を整形外科にお連れすることに。。外国では外来の予約をとるのも一苦労。アメリカ人の同僚のフリーランス・プロデューサーが、半ば「ごり押し」で取った予約に向けて、「ボス」をえいやと車に乗せ、病院へ。夕方までには処方箋を薬局で薬に換えるところまでこぎつけ、何とか一段落。

112pressconf1月12日には、こんな定例記者会見の場に「デビュー」した。さて、どこでしょう。

112state答えは、ここ。日本で言うところの「外務省」に当たる国務省でした。前の写真は、会見する米国務省報道官のショーン・マコーマック氏。。「ボス」のお世話から記者会見まで、実に幅広い(?)現在の私の仕事。。一体職種は何だったのか、ときどき自問自答してしまう。。(ええいもうやけくそだい。。)

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Monday, January 09, 2006

となりんちの猫~安売りデパート

18neighborcat黒くてふわふわの猫。名前をノッチという。(注・ジャニーズのひとのニックネームではありませんよ。Notchieです。)間借りをしている家のとなりんちの猫なのだが、なぜかうちのハウスメイトもといハウスめおと(夫婦)になついていて、ドアを開けて買出ししたものの出し入れなどしていると、勝手に家の中に入ってくる。この猫、オスらしいのだが、おとなしくて静かな上、とくに物乞いもしてこないので、猫好きの私がゲットして部屋にお招きしてみた。。よいお友達になれそうだ。

18filinesファイリーンズ・デパートメントは定番の安売りデパート。靴が半額以下なので買うてみた。。ビジネスぽい靴も少々そろえなくてはね。もう「社会人大学院生」を卒業して、ただの「社会人」にもどったのだから。

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Saturday, January 07, 2006

DC黒人文化のルーツともいえるチリドック屋で食す。

15benaliway_1きょうはDCのファストフードの名店を紹介。「Ben Ali Way」創業者の名前にちなんで、こう名づけられた通り近くに立っている、歴史ある店である。この界隈は、Uストリートという大通り沿いに、DCの黒人文化を代表するシアターや店などが立ち並び、別名「ブラック・ブロードウェイ」と呼ばれている。

14benchili派手派手しい赤と黄色の看板。これが何と、電飾で飾り立てられていて、昼間でもぴかぴか光っているという代物で、遠くからでもすぐにわかるようになっている。。。この店の名前は「Ben's Chili Bowl」。1958年。新婚のベンとヴァージニア・アリ夫妻がこの店を開けた時は、当代アイゼンハウアーがアメリカ大統領をつとめていた時代のこと。開店以来、このチリ・ボウル/ドッグの店は、有名黒人ミュージシャンらが食事をするおなじみの店となった。デューク・エリントンや、マイルス・デイビス、エラ・フィッツジェラルドやナット・キング・コールらに混じって、何と公民権運動家のマーチン・ルーサー・キングJr牧師もこの店の常連さんだったというから驚く。

14chilidogこれが定番メニューの「Ben's Famous Chili Dog 」$3.25などなど本日のメニュー。ボリュームがあり、チリも手作り感が出ていて、なかなか美味い。日本人としては、チリ・ビーンズにもう少し塩気が欲しいものであるが。そこは塩をかけて補う。歴史の話をもうすこしすると、1968年にキング牧師が暗殺されたとき、この辺りの黒人居住区では暴動を恐れてほとんどの商店が店を閉めたのだが、このベンズ・チリ・ボウルだけは、店を開けて人々にチリドッグを提供し続けたという。

14walloffame店の壁は「ホール・オブ・フェイム」と化していて、あらゆるところに有名人とオーナーのベンさん・ベンさんの息子さんの写真が貼ってある。写真はU2のボノが来店したときのものなど。俳優のビル・コスビーはこの店の大常連の1人で、この店で自分のテレビ番組の高視聴率を祝う記者会見を開いたこともあるとか。03年に開店45周年を迎えたこの店、ちなみに営業時間は朝11時から夜中の2時まで。金曜日は何と朝の4時までやっている。お腹がすけば、Uストリートに集い、ベンの店でチリドッグをぱくつく。これからも、ベンのチリボウルの店には、そんなワシントニアンたちが肌の色を問わず、途絶えそうにもない。

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Friday, January 06, 2006

新年会。

14sushi豪華・桶すしで新年会である。串カツなどもあって、大・大・大満足である。日本人でよかった。。

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Tuesday, January 03, 2006

見つかった米ボウル。

13treeきりりとクリアな冬の朝。早朝出勤の朝、朝日を受けて枯れ木が輝く様子がきれい。で、通勤途中思わず写真を撮る。思えば遠くへ来たもんだ。

13ricebowlボストン大学院のワシントンセンター寮から、現在の家に引越しするときに、炊飯器の中に入っている米ボウルを無くしてしまった。引越し用に荷造りしたダンボールの中をあさっても出てこない。思い切って寮のマネージャーに電話をし、9月から3ヶ月住んだ部屋に押しかけてみると、何のことはない。キッチンの片隅の食器の中から米ボウルが出てきた。今はがらんどうな寮のキッチンが寂しさをそそるけれど、これできょうからご飯が再び炊ける喜びのほうが大きい、かもしれない。。。

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Monday, January 02, 2006

IKEAデビューで、赤いTV椅子をゲット!

12ikeashop前の投稿にも書いたが、新年とはいえやることもないので、バスを乗り継ぐこと1時間。雨の中、メリーランド州にあるIKEA(アメリカ読みではアイキア、日本読みではイケア)の巨大なロードサイド店舗にやってきている。安いのに、写真のようにモダンで機能性やデザインにすぐれた家具が手に入ることで、若い人を中心に爆発的な人気の家具屋。本社はご存知スウェーデンである。

12ikealongIKEAでは、店舗に組み立てたモデルが「展示」してあり、実際の商品は、各パーツの形でご覧のような倉庫に無造作に「置き売り」されている。ショウルームで見たお目当ての商品を作るためのパーツをメモったものを片手に、うろうろすること数10分。
12ikeachair今回テディがゲットしたのは、このキュートかつ機能的な赤いTV椅子。名前は「POANG」チェア。ぽあん。ぽあん。口に出して言っていると、なんだか可愛い名前のこの椅子は、TVを見るときに抜群の快適性。快適すぎてTVを見ながら寝てしまうほど。組み立てるのにちょっと時間がかかるのがたまに傷だが、腰のリクライニングの角度がちょうどいい感じで、さすがIKEAという感じ。おススメの一品。

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Sunday, January 01, 2006

新年早々見た映画が「ブロークバック・マウンテン」ってどうよ!?

11brokebackmt「♪ターラーラーラー・ラーラーラーラーラー」テンガロン・ハットをかぶったカウボーイのイーニス(ヒース・レジャー)とジャック(ジェイク・ギレンホール)の男二人が馬にまたがり、ワイオミングの大自然の中を進む。バックにはウェスタン・ギターが奏でる素朴なBGMが。「アメリカの原点」的な風景を、これでもかと見せられた後、映画は禁断の愛のシーンへと進む。

1月1日。元旦だが、正月ムードは全くないアメリカであるからして、することもない。お正月番組なども、ない。そこで、封切られたばかりの話題映画「ブロークバック・マウンテン」を見に来ている。禁断の愛、それはおとこ同士のラブシーン。聞いていたよりも、意外と大胆なシーンを目の前にどぎまぎしながらも、満員の会場のアメリカ人の反応が気になる。ゲイライツや同性婚を提唱するリベラル派と、「ゲイは罪」とするクリスチャン右派、そしてホモフォビア(ホモ嫌い)まで、さまざまな主義主張がうずまくこの国で、いまこのような映画が話題を呼ぶのは一体何故なのか。

カウボーイ同士の20年間に及んだ悲恋を描いたこの映画では、 "I wish I knew how to quit you,"(お前をどうやってやめればいいんだ!) というジャックの名セリフが生まれた。2人で山に入り、羊追いの仕事をしたことで、思いがけず「結ばれて」しまったイーニスとジャックだが、山を降りた後一度は「ストレート」として女性と結婚し、所帯を持つ。しかし、4年が過ぎて再会した二人は、迷わずお互いを求め合ってしまう。その後も、
2人は、妻には「釣りに行く」と称し、年に一回ブロークバック・マウンテンでキャンプをするように。そこで、この名セリフの登場となるわけである。

物語は終わりに近づくにつれて、2人の「日陰」的な愛が強調され、会場の観客も、涙、涙。ゲイの男性同士の恋愛を見て、観客が泣く、ということはストレートの恋愛や結婚同様、ゲイの恋愛や結婚も立派に「感情移入できるもの」として市民権を得た証拠に他ならない。男同士であれ、男女間であれ、悲恋は悲恋。見ていて自然と涙が出てくるほど、切ないエンディングだった。

かっこよくてキュートな2人の俳優が演じているからだけではなく、カウボーイという「マッチョで伝統的な男のアメリカ人の象徴」が20年も禁断の愛を貫き通した様子が、広大なアメリカの自然ともども、見事に描かれている、素晴らしい映画。テディも大感動。決して、興味半分やキワモノではなく、難しいテーマを真面目に描いた作品。とてもクールな映画だと思う。結構セックス描写が生々しいのでどぎまぎしてしまうものの、その点もリアリティ満点といえよう。☆4.5。

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